2021.03.16 2021.03.16
No.58 カテゴリ:BPMN・業務フロー、業務分析、業務改善
業務フローあれこれ(2)
業務フローから分かる事・分からない事
業務フロー。これはその名の通り、業務処理の「流れ」です。
それでは、流れを描くと何が分るのでしょうか。
(1)処理の動線が分ります。
(2)業務をしている人(部署)が分ります。
(3)業務の開始と終了が分ります。
当たり前ですよね。これらが分らないと業務フローにはなりません。
でも普通に業務フローを描いても分らない事(描けない事)があります。
その業務の「目的」と「効果」です。
本来、業務(仕事)には「目的」があり、求められる「効果」があるはずです。
それにも関わらず、長年行って来た業務では目的が不明確になっている作業があります。
大事なのは綺麗な業務フローを描くことではない
コンピュータが無かった頃は分りやすかったです。
全て手作業なので、不必要な仕事は自然と行わなくなりました。
コンピュータが導入されると、暫くは手作業がコンピュータ化されて効率が良くなり、目的に沿った結果が出るので良いのです。
ところが、十数年経つとその処理が必要かどうかよりも「今まで行って来たから」と言う理由で行う処理が増えてきます。
特にアウトプット(帳票類)は誰が使うのかが不明瞭だけと今まで出してきたから出力しています。というアウトプットが見受けられます。
本来、業務フローを描く場合には、その前段階としてその業務の「目的」と求められる「効果」を明確にしてから描くべきだと思っています。
綺麗な業務フローを描く事が大事なのでは無いのです。
その業務の目的に沿わない部分、効果が不明瞭な部分が「浮き出てくる」業務フローが大事なのだと思っています。
田畑 幸男
株式会社スカイネット 代表取締役
日本アイ・ビー・エム株式会社のSEとして主に流通関連/医薬品関連 システム設計に従事し、その後1987年に有限会社 宙(そら)を設立。1994年に株式会社スカイネットを設立。