2021.03.09 2021.03.09
No.57 カテゴリ:BPMN・業務フロー、業務分析、業務改善
業務フローあれこれ(1)
描く人の立場・役割によって違ってくる業務フロー
業務フローを描く と言っても色々あります。そもそも、描く人の立場で違ってきます。
(1)システム部門(もしくはシステム会社)の人
(2)ユーザー部門の人
(3)経営側(経営幹部、コンサルタント)の人
で微妙に目的やポイントが違ってきます。
(1)のシステム部門の人の場合は、どうしても「データ」の流れを気にしながら描くのでデータ・フローと重なった形が多いです。
また、「客観的」に描けるのですが必要以上に「正確」に描こうとするのでかなり詳細なフローに成りがちです。
その為に詳細すぎて、描いた後に「何が問題なのか分りにくい」という事になりかねません。
それに対して、(2)ユーザー部門や(3)経営側の人の場合は
業務の課題点の洗い出しの為に描こうとするので、仕事や作業の流れに関してポイントのみの記述がメインとなります。
その為、ややアバウトな描き方になってしまいます。
これ自体は良いのですが俗人的な部分に重きを置いたり(誰それの仕事のやり方が悪い等)、一部の処理のみを重点的に記述したり(頭から改善対象処理を決めてそれを重点的に記述)する傾向があります。
特にユーザー部門の場合、自部門の事は良く分るのでかなり具体的に描けるのですが、関係のある他部署の事になると良く分らないので急に粗い記述なったりします。
このように描き方が人によってマチマチと言うのは考え物なので、描き方のルールが必要となります。
見る人の為の業務フローを描くには
そこでBPMNレベル1の登場です。
元々、ユーザー自身が書く事を前提としているので、ある程度の知識・修練があれば誰にでも描けます。
また、描く為のルールがあるので、それを意識して描けばそれなりに標準化された書き方が出来ます。
業務フローを描くのは、それを「見る人」の為ですので見て分りやすいフローを心掛ける必要があります。
田畑 幸男
株式会社スカイネット 代表取締役
日本アイ・ビー・エム株式会社のSEとして主に流通関連/医薬品関連 システム設計に従事し、その後1987年に有限会社 宙(そら)を設立。1994年に株式会社スカイネットを設立。