2020.12.15 2020.12.15
No.46
上流工程にこそお金をかけて! その2
人間は、”自分自身の事は意外に分かっていない”という事があるようです。
組織(会社)でも同様かもしれません。
経営者であれ管理職であれ、自社の事は意外と分かっていないようです。
問題は「分かっている」と思って、今までの仕事(業務)を続けている事です。
世の中は変化し、会社も変化しているはずなのに、何故か仕事だけは「同じ」。
これって変ですよね。
何故こうなるかと言うと、仕事(業務)を正しく分析して記述していないからです。
上流工程(上流工程の意味は前回を読んで下さい)の基本は事実を正しく知ってその事実を分析して業務を再設計する事です。
その第一歩は、業務フローを書く事です。
これが出来ていないと、上流工程も何もあったものではありません。
そして上流工程が上手くできないと最適な業務システムなど夢のまた夢です。
当たり前の話ですよね。正しい事実に基づかない分析は「嘘」ですから。
時々、システム構築のビッグ・トラブルの話を聞きます。
当事者は 「こんなはずではなかった」 と異口同音に訴えます。
少し詳しく話を聞くと往々にして上流工程を軽視しています。
何百万、何千万、へたすると何億円をいう開発費用を掛けたのに、上流工程に時間とお金を掛けなかった為に開発費用全てをどぶに捨てることになってしまいます。
ただ単に時間を掛けるだけでもダメです。
正しい手順とブレない考え方が必要です。
どうやって行いましょう?
次回は、「何かいい方法は無いですか?」です。
田畑 幸男
株式会社スカイネット 代表取締役
日本アイ・ビー・エム株式会社のSEとして主に流通関連/医薬品関連 システム設計に従事し、その後1987年に有限会社 宙(そら)を設立。1994年に株式会社スカイネットを設立。