2020.09.08 2020.09.08
No.36
業務分析-その2:業務フローの前に
業務フローを下さい とお願いすると、かなり昔に作った資料を頂くことがあります。
現場を見ると、そのフローとは全く違った処理手順になっていたりします。
確かに、ドキュメントと言うのは「メンテナンス」が大変なので知らぬ間に古くなり、現状と違うようになり、意味が無くなってしまいます。
まず、業務フローを作成する時に大事なのは、全体を掴むことが出来る資料にする事です。
微に入り細に入りすごく詳しいフローは最初は良いのですが、時間が経って現状と食い違ってくると資料自体の精度が疑わしくなってきます。
「全体の流れ」「流れの区切り」「例外かどうか」がパッと見て分かりやすい業務フローが一番です。
それが出来た上で、細かな事は実際の帳票や画面のコピーを付加する事で補えば良いのです。
細かなフローをいくら見ても全体の流れや処理の重複が分り難い資料は使いにくいので、結局、最初から調べ直すことになります。
業務フローの目的は
①その業務の「流れ」が分かる事
②その業務の「区切り」が分かる事
③その業務の「頻度(例外含めて)」が分かる事
です。
この3つが分れば、業務を分割して分析する事が出来ます。
逆に、”この3つが分り難いフローになる”という事は、仕事の無駄があったり、重複があったりしているという事です。
まずは、全体的な業務フローが作れるか? から始めましょう。
次回は、「業務分析-その3:人に依存していますよね」 です。
田畑 幸男
株式会社スカイネット 代表取締役
日本アイ・ビー・エム株式会社のSEとして主に流通関連/医薬品関連 システム設計に従事し、その後1987年に有限会社 宙(そら)を設立。1994年に株式会社スカイネットを設立。