2020.09.15 2020.09.15
No.37
業務分析-その3:
人に依存していますよね
企業は「人」です。
これは真実のようです。
でもね...
一方で「組織」で運営している企業が殆どです。
仕事を行うためには、組織としてのルールが必要です。
コンピュータが未だ一般的でなく、手作業での事務作業が多かった時代、効率は悪かったですがルールは結構上手く作ってあり、複数の人たちで仕事がうまく回るようになっていました。
「人」が仕事をしていた時代ですが、「人」だけに依存した訳では無い時代でした。
コンピュータが事務作業に入り込み効率化が図られました。
色々な要因はありますが1つの結果として、「IT」能力ない人は事務作業が出来なくなりました。
人はコンピュータと一対になり仕事をするようになりました。
人と人の間にコンピュータが介在しているのです。
そうなった時に、組織のルールでは無く、その「人」のルールで仕事をするようになりました。
例えば、Excelで管理表を作る という仕事があった時に、人が代わると違う作り方をするようになりました。
それは、その人のIT能力が前任者と違う為です。
悪い意味で人に依存し始めました。
システム屋をしていると良く聞く話があります。
「担当者が突然辞めたので、どうやって管理表を作っていたのか分からない」
嘘だと思われますか?
中間管理職以上方は意外な程、現場の細かな仕事(作業)を知りません。
代替要員を常に補強している大企業なら別ですが、中小企業はギリギリの人員で仕事をこなしています。
業務システムを使っているメインの事務員が突然辞めると現場は大変です。
もし、嘘だと思われた方は自分の会社で他人の行っている仕事を自分がどれほど知っているか考えてみて下さい。
突然、明日「引き継げ」と言われたら出来ますか?
悪い意味で人に依存した組織になってきています。
そこに「コロナ」です。さらにこの傾向は強まるのでしょう。
そうなった時に業務自体を分析・整理する力が必要となります。
業務が分析・整理出来ていれば、人への依存度が減ります。
次回は、「業務分析-その4:分析・整理の最初は単純な事から」 です。
田畑 幸男
株式会社スカイネット 代表取締役
日本アイ・ビー・エム株式会社のSEとして主に流通関連/医薬品関連 システム設計に従事し、その後1987年に有限会社 宙(そら)を設立。1994年に株式会社スカイネットを設立。