2020.06.09 2020.06.09
No.25
「紙」は神様です!
配送伝票、注文書、請求書、プレゼン用資料、一寸したメモ書き etc.
周りには結構「紙」があります。
ペーパーレス時代と言われて久しいのに、まだまだ「紙」は残っています。
コンピュータシステムは、昔「紙屑製造機」と揶揄された時代がありました。
流石にこのご時世ですから「単に保存する為だけの大量の紙資料」はかなり無くなりました。
でも、
・チェック用
・一時的記録用
として使っている紙は結構あります。
例えば、Fax(何と、これも未だ現役です!)で来た注文書に手書きで注釈を入れて次の部署に回し、最終的に保存する という処理をしている会社はまだまだあります。
コンピュータに入力してから、わざわざ紙に出して次の部署に回している場合もあります。
何故でしょう?
仕事の流れにおいて、各部署で必要なチェックがあります。
例えば、受注する部署では単価のチェック、経理では締日のチェック等など。
各々のチェックを、コンピュータシステム上で全て完璧に出来るのであれば問題が無いはずなのですが、これがそう簡単に行きません。一旦紙に出して、画面と睨めっこしながらチェックしている人は、結構います。
ひどい時には、そのチェック用の紙に手書きで注釈を入れるので、その紙の方が大事になってきます。
どうも、人間(特に日本人?)は紙に出して蛍光ペンで色を塗りながらチェックしないとチェックした気にならないようです。
”我が社はそんな事は無い” と思われた経営者の方、一度現場を見てみて下さい。
結構、紙に出しています。
結局、紙の方が信用出来るのです。
でも、それは本当ですか?
紙に出してチェック!チェック!チェック! でも間違える時には間違えるのです。
給付金を二重に支払っていた自治体がありました。チェックをすごくしていたはずなのに???
システム屋の感覚で言いますと、チェックが出来ている事 と チェックが出来ている気でいる事は全く別の事です。
コンピュータシステムを改良して、如何に少ない工数で必要なチェックを行うか を考えることが大事なのですが、データ登録の仕組みは一生懸命考えるのですが、後工程のチェックシステムの方は意外と置いてけぼりです。
FAXがデータの入り口と言うのは実は論外だと思っているのですが、それでもそれを一旦コンピュータに入力したらその後は、デジタルデータ上でチェック処理を行うべきです。
まずは、何のために紙を出しているかを一度洗い出してみてください。
紙が神様になっているかもしれません。
次回は、メモ帳って無くならないですよね です。
田畑 幸男
株式会社スカイネット 代表取締役
日本アイ・ビー・エム株式会社のSEとして主に流通関連/医薬品関連 システム設計に従事し、その後1987年に有限会社 宙(そら)を設立。1994年に株式会社スカイネットを設立。