2020.01.21 2020.01.21
No.07
システム設計・
開発の工夫について【その3】
ドキュメントの種類と質
「開発作業」と言うと、パソコンの前でプログラムを作っているイメージが一般的ではないでしょうか。でも実際は、前々回・前回に書いたように、打ち合わせしている時間や設計している時間が結構あります。
この時には、パソコンの前でキーボードを叩いている訳ではありません。
家に帰ってお風呂に入っている時に、「あっ、そうだ、あの部分はこうしよう!」と思いつく時もあります。
意外とシステム開発者にパソコンおたくは少ないのです。
もう一つ、時間が掛かる作業があります。
「ドキュメント作り」です。
それも、稼働時に客先から要望される「仕様書」や「マニュアル」と呼ばれるものです。
お客様にマニュアルや仕様書が要りますか?と聞きますと、(当然)要ります!と答えが返ってきます。ただ、この時の「マニュアル・仕様書」という言葉の捉え方が問題なのです。
開発時に開発の為に作成するドキュメントは当然作りますし、開発に必要なものです。
でも、これは「開発者が分かる」「開発者の為」のドキュメントです。
お客様に「納品物」として作成するドキュメントは「体裁」「(分りやすくする為の)装飾」が必要となります。
パッケージソフトであれば、ドキュメント費用込みでの費用算出が出来るのでOKなのでが、受託開発で数十万~数百万規模、半年から1年以内での開発となりますと、体裁を整える時間も結構大変です。
それでも、そのマニュアル等を使って貰えるのであれば救いがあるのですが、ひどい時にはマニュアルや仕様書は全く見ずに、直ぐに質問の電話が掛かってきます。
当社のドキュメント作り
私は受託開発の場合は、本来ドキュメントは「有償」だと思っている方なので、費用を安くする為に、弊社ではドキュメントは最小限に留めています。
元々、画面や帳票は見れば分かるように作る工夫をしていますし、少し複雑な操作はマニュアルというほど大げさなものでは無く、その機能の「説明書」と言う感じの簡便な資料を提出しています。
有難いことに弊社のお客様は問題なく運用して頂いています。
この工夫は結構、費用に効いてきます!
そうなりますと、「それでは、担当者が変わった時など、どうすれば良いの?」になりますよね。
次回は、システム会社のサポートって何?です。
田畑 幸男
株式会社スカイネット 代表取締役
日本アイ・ビー・エム株式会社のSEとして主に流通関連/医薬品関連 システム設計に従事し、その後1987年に有限会社 宙(そら)を設立。1994年に株式会社スカイネットを設立。