2020.3.17 2020.3.17
No.15
稟議が!ハンコが!
まだ紙ベースが多い
報告・稟議書類の受け渡し
日々、新型コロナウィルスの影響度合いが広がっています。一日でも早く終息して欲しいです。
弊社も3月から全員在宅勤務になりました。
私のいる世界(受託開発の業務システム開発業界)は、かなり「在宅」が行い易いです。
大雑把に言って作業は
①客先との打ち合わせ
②設計作業
③プログラム作成作業
④システムテスト作業
⑤稼働前後の客先でのサポート作業
⑥定常時のサポート作業
です。
この中で、在宅での作業がまず無理なのは①と⑤です。
それ以外は、チームで開発を行っていたとしても(デジタルを駆使しますが)何とか在宅でも可能です。
でも、普通の業種・業界では「在宅」と言われても難しい場合が多いですよね(特に中小企業は)。
普通ののオフィスワーカーで在宅が行い難い理由は何なのでしょう?
私が思う主たる理由は、
前回書きました(1)(2)(3)です。
まず(1)報告や稟議の書類の受け渡し ですが、
・起案者が稟議内容の書類を作成し、関係部署に回す
↓
・各々の部署で決済(ハンコ)が押され、回っていく
↓
・最終決済者まで回れば、起案者に戻り、めでたし!
なのですが、中小企業では未だ未だ紙ベースが多いです。
そうなると、当然在宅は、ほぼ無理となります。
"メールで大体の内容は分かっているのに、ハンコを押す為に会社に出向く"と言う話は笑い話では無いのです。
大企業であれば、それなりのシステム投資を行い「稟議システム」なるものを構築できますし、人のやりくりも行いやすいですが、中小企業では自前の稟議システムは難しいです(構築費用が結構かかります)。
では、どうするか? を考えてみました。
なぜ「稟議」が必要か?
ここで、本質的に何故「稟議」が必要か? なのですが
(A)情報の共有
(B)各部署責任者の決済(つまりハンコ)
(C)問題が行った時の「証拠」
が主な必要性だと思われます。
こういう風に書くと「アナログの方が良い」と言うのは、ハンコだけですよね?
(A)と(C)は絶対デジタルの方が良いですよね。
ファイリング・システムと言うほど大げさな話をしなくても、クラウドサーバーに共有フォルダーを作成して、必要な書類をUpすれば事足りる場合が多いと思います。
セキュリティ設定は必要ですが、これも大げさに構える必要は無いと思います。
「ハンコ」の本来の目的
そうなると立ちはだかるのは「ハンコ」です。
確かに、ハンコはアナログの方が「押した感」があります。
つまり、見たよ!押したよ!と言う感じがありありです。
あと、ハンコを押す順番がモノを言う場合はなおさら、デジタルの「めくら判」的な(画像の)ハンコよりアナログの方が効きそうです。
でも、本来の目的はハンコを押す事では無く、ハンコは「見て理解し承諾した」という「印」でしかないはずです。
であるのなら、稟議システムなどと話を大袈裟にして何百万、何千万も掛けなくてもオフィス製品とPDFを利用して疑似ハンコ・システムを作成すれば良いと思っています。
デジタル化に必要なもの
会社の規模(社員数、部署数)で多少の感覚の違いはあると思いますが、必要なものは、
・サーバー(出来ればクラウドサーバー)
・オフィス製品(Excel、Word)
・PDF製品(Adobe Acrobat Reader:無料版)
・運用マニュアル:これが一番大事で作らないといけません!
です。
次回は、勤怠管理は結構大変!です。
田畑 幸男
株式会社スカイネット 代表取締役
日本アイ・ビー・エム株式会社のSEとして主に流通関連/医薬品関連 システム設計に従事し、その後1987年に有限会社 宙(そら)を設立。1994年に株式会社スカイネットを設立。