お客様の鍵となる企業を目指して

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 2020.2.25  2020.2.25 

No.12

RPA、RPAと言うけれど…

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RPA活用の現場で大切なこととは

大阪で開かれた働き方改革・RPA関連のセミナーに行ってきました。

 

まず最初に聞いた講演は、大手生命保険会社の担当部署(RPAを促進する部署)の方の講演でした。

その日、6講演ほど聞いたのですが、この講演が一番参考になりました。

 

 

言われているポイントとしては

① RPAは現場レベルでは試行錯誤の連続

② 大きな事より小さな事からコツコツと

③ RPAの仕組みの作成側(技術者)とユーザーが一緒になって考えることが重要

という事でした。

 

とても「生」の感覚のお話だったので参考になりました。

 

RPAという横文字に踊らされることなく、一つ一つ現場の課題を解決していくという姿勢が大事だと痛切に思いました。

 

 

 

でも、これってRPAに限らないですよね!

 

RPA、RPAと世の中はRPA流行りですが、システム開発者の立場で考えると、通常(?)のシステム開発であれ、RPAでの仕組みづくりであれ、この3つは常に大事なのです。

 

 

 

今までのシステム開発とRPAの違い

では、何故今”RPA”なのでしょうか?

 

私の感覚では、
今までのシステム開発では、

 

(1)時間とお金が掛り過ぎる。

特に、一寸した改良や単純な帳票一つ作るだけでも、直ぐに何十万というお金(とそれに関わる時間)が掛かってしまう。

 

 

(2)ユーザーが自分の感覚で仕組み作りが出来ない。

システム開発と言っただけで、システム開発部署や開発会社の仕事という感じで、要求は言うけれど出来上がるまでは、”他人事”の感覚がある。

 

開発にも時間が掛かるので、最初言っていた事とは違う仕様が発生する事もあります。さらに出来上がって来たものが、どうもしっくり来なくても結局は慣れるまで使うしかない。

 

これでは「当事者意識」があまり出てこない という事になってしまいます。

 

 

(3)稼働後の一寸した改良でも、大げさな話になりがち(ユーザーから見ると、ですが)

 

仕様の打ち合わせがあり、見積・発注をし、技術者との打ち合わせがあり、システムテストがあり・・・

 

この帳票のこの部分に項目1つ追加して欲しいだけなんだけど・・・が本音では無いでしょうか?

 

 

 

という所が、RPAだと

 

(1)固定金額での費用算出や、サポート費用の中での改良が可能。

 

(2)自分が言ったことが、「直ぐ」に実現して自分が常に当事者として関わっている感覚がある。

 

(3)一寸した改良の連続なので、改良に前向きになれる。

 

という事なのでは無いかな と思っています。

 

 

 

でも、これはRPAの本質では無く、今までのシステム開発の「欠点」が露わになっているだけですよね。

 

今までのシステム会社が直ぐに
「時間が掛かります」
「お金が掛かります」
「それは仕様にありませんでした」
って言うので、ユーザーは常に「我慢」して来た。そのつけが回ってきただけなのです。

 

 

 

理想は
「ユーザーとAIが
しくみを作る」

確かに、今までのシステム開発は非定型業務の開発・短期間開発に弱いのは事実です。

 

でも、この時代、コミュニケーション手段の多様化、スマホ等機器の進化、AI等のロジック開発手法の改革を考えると、RPAに近い感覚でのシステム開発が出来るのでは無いかというのが私の想いなのです。

 

RPAの本質は、システム開発者の立場で言いますと、業務ロジックをユーザー側に(処理手順として)作成させる事により、システム側はかなり狭い意味での技術的な「部品」を提供するだけで良くなる という事だと思います。

 

今は、Excelのマクロでルーチン作業を自動化して・・・がRPAのイメージですが、理想はシステム開発技術者なんか無しで、AIがユーザーと一緒になって仕組みを短時間で作成して動かすイメージです。

 

 

 

この事を阻んでいる要因は何でしょうか?

 

 

 

 

次回は、RPA提供側は何を言っているのでしょうです。

 

 

 

 

田畑 幸男

株式会社スカイネット 代表取締役

日本アイ・ビー・エム株式会社のSEとして主に流通関連/医薬品関連 システム設計に従事し、その後1987年に有限会社 宙(そら)を設立。1994年に株式会社スカイネットを設立。